うららかびより

家族のこと、趣味のこと、その他いろいろなこと

日本生命セ・パ交流戦:横浜ベイスターズ対北海道日本ハムファイターズ2回戦

遠藤が主将デビュー戦で華々しくアシストを決め橋本が代表初キャップでビチャビチャユニのお土産をもらってきたエコパの夜。ガンバ的にはなかなか晴れがましい試合となったようで…いいことです。遠藤はおじいに愛されてるなあ、うん。それだけの結果を、積み重ねてきたからですけどね、もちろん。観たかったな…ビデオもセットせず家を出てしまった私は、負け組ど真ん中直球ストレートですか?テヘ。まあせっかくですんで、空気読まずにレポを残しておきます。

→ニッカン式スコア
さて、全国のサッカーファンが、静岡スタジアムに熱い視線を注いでいたそのころ、私はというと、会社のお祝い事でもらった弁当を食べながら、横浜スタジアムで…ああ、焦燥焦燥また焦燥。試合には負け、バックスクリーンの大型ビジョンには、高校の先輩の金子さんがヒーローインタビューを受ける姿が大きく映し出されましたとさ。ああ。
ちなみにこの日は内野全席自由2500円だったので、通常6,500円のSS席(ベイブルーシート)に腰を落ち着けて観戦しました。幅が広いのはいいけれど、なんか硬い。ヤンキースタジアムと同じ椅子だそうですがそれほどのスペシャル感はなかったなあ。でもって、劣勢が続くと、妙に体に力が入ってしまって、翌日に正直に筋肉痛となって現れます。一日置いて現れるのは、老化の証といいますから、痛し痒しってところです。

試合経過

ついたのはちょうど、2回表の途中。1回裏にベイスターズが先制し1−0とリードしていました。直接は見ていないのですが、webで確認したところによると野中がデッドボールを受けて出塁→センターを深々と破る村田のヒット(記録は二塁打)で、野中が俊足を生かして一気にホームイン!というなかなかに燃える展開だったようです。
ハム先発吉川は、広陵高校から高校生ドラフト1位指名され、今年入団してきたルーキーです。これがプロ初先発。けっこうボール球も重ねてしまってましたが、初球からいきなり胸元へボールをほおってきたり、遅い変化球の次に140km/h台のストレートでグイっと攻めたり。高橋信二のリードもあるでしょうが、結構強気に攻めてたと思います。
一方、横浜先発の加藤武治は、日によってかなり出来不出来の差が激しいピッチャー。去年の今頃も、調子が上がってこないで苦労してましたが、今年も然りか。「粘りのピッチング」といえば聞こえはいいのですが、簡単にボール3つまで与えてしまうこともよくあり、ヒヤヒヤしました。1-0でこれはきつい。早々に追加点がほしかったところですが、2回に仁志さんが二死2、3塁でレフトフライに倒れたのは残念でした。
加藤は4回までは持ちこたえましたが、5回に稲葉の犠牲フライ→田中賢介がタッチアップで生還して1点。その後に小谷野栄一の2ランホームランを浴びて計3失点。5回までに93球を投げて、マウンドを降りました。その裏、鶴岡が三振に倒れた後で代打・下窪がヒット。仁志さんがセンターフライ、野中がヒット。その後佐伯さんがもうちょっとでホームランか、という大きなヒットをライト方向へ放ち、これが2点タイムリーとなって同点に追いつきました。久々に、らしい連打からの得点。冷えかけていたスタジアムの温度が、少し上昇しました。吉川も、ここでノックアウト。次は4番、村田。追い上げムードかと思ったら、佐伯さんが塁から離れすぎていて、牽制死orz しおしおな気分になる幕切れでありました。久々にマシンガン発動かと思ったんですが…いやいや、野球の神は飛んだ試練を与えます。佐伯はーん!あれはあかんで!
投手は6回、7回は川村さん。彼の登板してる間が、一番安心してみていられました。6回はゴロ、三振、三振と綺麗に三者凡退。7回は森本、田中賢介の2人をゴロと三振で抑え、稲葉にヒットを許したものの、鶴岡がすばらしい牽制で盗塁を阻止して、3アウトをとりました。しかし打線がしょぼーん。去年タフにロングリリーフをこなして優勝に大きく貢献した押本が、2塁を踏ませません。6回は村田、内川、吉村が連続三振…あーうー。内川はあれか、フォースの暗黒面に引き込まれようとしているのか…最近、あんまり元気ないですね。やっぱり毎試合固定して、起用されたいのかな…。このまま中途半端で終わらないでほしい。
7回は二死から代打で登場した古木が、ライト方向へクリーンヒット!…しかしその後、明らかにタイミング悪いヨーという盗塁により、あえなく高橋に指されて3アウトorz すばらしい走力を持ちながら、なんでもっと頭を使った走塁が出来ないのだ、古木。そんな26歳って、ああ。進藤コーチ、強く生きてください。
そしてきました、8回。この回の出来が、両チームの明暗を大きく左右することとなりました。川村さんに代わって、3番手として那須野巧がマウンドに上がります。斎藤コーチの指導を受けつつ、マウンドで黙々と球を投げ込む那須野。しかし…ちょっと違和感を感じます。3月、4月の好調時に比べて、ストレートがあんまり伸びてない気が…いやいやいや、素人見立てだから気のせいかもしれない。そうおもって気を取り直しました。
そうしたらあれまあ。セギノール、小谷野と連続して初球からスッコーンと打たれる打たれる。あっという間に、無死1塁3塁。レフトスタンドからは、ここぞとばかりに「北の国から」のチャンステーマが聞こえてきました。外野フライでも、1点が入る大ピンチ。やや冷え込みつつあった試合が、ここに来て大きくうねりだします。続く坪井は、おそらく狙い通りのショートゴロに打ち取りました。飛び出したセギノールを、3塁と本塁の間で村田、鶴岡が挟んでタッチアウト。ただ、その間に坪井は2塁に到達しており、依然として一死二塁三塁。チェンジへの道は、エベレストより険し。隙のなくしたたかなハム打線相手ですから、最悪1点はやっても仕方ない状況です。
ここで、斎藤コーチがのっしのっしと、おっかない顔でマウンドにやってきました。大矢監督が審判にピッチャー交代を告げ、那須野から木塚へとスイッチ。リリーフカーからぴょんと飛び出し、短い距離でもマウンドまで全力疾走していく木塚。熱い男です。たのんだぞ木塚…とおもった、次の瞬間!
木塚もストライクが入らないのはどうしてかorz 高橋に代わって代打で出てきた小田を、四球でで出塁させてしまいました。これが二死ならばあえて満塁策を用い、この日ノーヒットでいいところのなかった金子さん相手に勝負して終えるというセ・リーグらしい作戦もわかります。しかし実際のカウントは一死です…気負いすぎたんだろうか。らしくない、らしくないぞ木塚。そして次の金子さんが、レフト方向に綺麗に伸びるタイムリーを放ち、一人生還で3−4。再び突き放されました。次は押本に代わって、代打・田中幸雄さん。これで連打されると、またいやな上位打線につながります。この場合内野ゴロを打たせて、ダブルプレイとするのが理想。今度は木塚、やってのけました。ボテボテと詰まったあたりは木塚へ。それを巧く裁いてダブルプレイ。長いイニングが、ようやく終わりました。
8回裏。ハムの優勝の原動力となった中継ぎ陣から出てきたのは、武田勝。丁寧なコントロールが持ち味で、先発と中継ぎの両方で働ける左腕です。ところが意外にも、この日は甘い球が多く、苦しんでいました。なかなかストライクが取れません。結局先頭打者の仁志さんは、フライに倒れましたが、野中はこの日2本目のヒット。その後、盗塁を決めます。1アウトの段階でで久々に、得点圏内までランナーが進みました。しかし続く佐伯さんは、打ち損じてしまってキャッチャーフライ。この回から登場した中嶋捕手が、がっちりつかんで2アウト。悔しさが有り余った佐伯さん、人工芝のフィールドに思いっきりバットをたたきつけました。そうしたら、派手な音がしてバットが折れて、ヘッドが吹っ飛んでしまい…わ、笑うに笑えん…。
これで武田勝は、早々に見切られてお役ごめん。続いては、武田久パ・リーグを代表する中継ぎです。小柄で童顔という外見に似合わず、内角をぐりっとえぐるような、えげつない球も涼しい顔して投げてきます。実際、与死球は6つでパ・リーグトップ。バッターは、村田。嫌な感じです…。
しかし、今年の村田は落ち着いています。この日の第二打席以降は、おおぶりの雑なスイングでの三振もあって物足りない内容でしたが、良くボールを見て、四球としました。これで、二死1塁二塁。大きくチャンスが広がりました。次は元気のない、内川…と思ったら、幸田來未の曲から一転して、いかにもメタリカらしく荒々しいギターソロが、スタジアムに鳴り響きました。この日スタメンを外れていた、鈴木尚典さんの登場です。去年代打で、高打率をたたき出した尚典さん。同点、逆転に向けての期待は高まります。
たーかーのーりーーーー!いつもの掛け声が、スタジアムの半分以上から、バッターボックスに向けてかけられました…が…簡単に初球をひっかけてしまい、ファーストゴロorz セギノールがちゃんとさばいてあっけなく3アウトです。あああ、なんかいまひとつ波に乗り切れないチームってこんなもんだよなと。教科書に載せたくなるようなかなしい終わり方でした。まだ1点差。されど1点差。おそらく9回には、守護神MICHAELが現れます。インフルエンザなどで出遅れましたが、防御率1点台。中継ぎ、抑えが強力なチームを相手にすると、その存在自体がプレッシャーとなって、イニングが進むほど焦りが出てくる気がします。とても嫌な感じがしますね…。
9回は、木塚を引っ張らずに高宮にスイッチ。去年即戦力として期待され、ドラフト希望枠で入団してきた選手ですが、今年は三振以前にストライクがなかなか取れない状況です。先週の千葉マリンでも、押し出し四球を与える始末。まずは信用しないと、とは思いますが…あのようなふがいない姿を見せられた後だと、なかなか。気持ちがもっていけません。申し訳ないとは思うんですけど…。
先頭打者、森本に対して初球はボール。その後立て直してくれれば…と思いましたが、四球で一塁に出してしまいました。続く田中賢介は、送りバントを決め、森本は二塁へ。まず森本が出塁して賢介がつなぎ、クリンナップが畳み掛けて返す。これを精密かつ着実にやりきることで、去年ハムは勝ち続けました。だからこそ、出鼻をくじきたかったところですが…四球はまずい。ここでズバッと討ち取って、いい雰囲気を作ってほしかったです。続く稲葉もヒット。そして次のセギノールの打席です。すっぽ抜けたボールは、鶴岡のミットに収まらず、後ろにすっ飛んでいきました。ワイルドピッチ。これで森本が帰って、2点差となりました。このとられかたは、ヤバい。チームの状況の悪さを、表しているように思いました。ひらいた点差以上に、精神的に来るものがありました。その後、5番紺田(8回に小谷野の代走として登場した俊足選手。そのまま外野守備についていました。)にも打たれましたが、捕球した金城が本塁へバックホーム。飛び込んできた稲葉を、鶴岡が体を張ってがっちりブロックし、アウトを取ることが出来ました。やれやれ。
そして、9回裏。最後のチャンス。バッターは吉村からです。第一打席に四球で出た以外は、さびしくもノーヒット。ハムのマウンドには、やはりMICHAELが現れました。切れ味鋭いスライダーを武器に、ゴロの山を築くピッチャー。吉村があっけなくセンターフライに倒れた後は、金城がピッチャーゴロ、代打藤田もショートゴロ。…ああ、狙い通りにやられてしまったなあ。脱力感とともに、試合終了。金子先輩のさわやかな笑顔が大きくバックスクリーンに映し出されるのを、恨めしく観ながらスタジアムを後にしました。ヘトヘトでした。

苦い思い出を振り返るの巻

しかしまあ…この日の打撃成績を見てると、そりゃ負けるなあ…という感じです。代打の下窪と古木以外は、2番野中(2本)、3番佐伯(1本)、4番村田(1本)…。連打できたイニングは、いずれも得点できていますが、相手を突き放すまでは至りませんでした。同点に追いついたときは、いける!って思ったんですが…その後の点の取られ方が悪かった。
先発、中継ぎ…投手陣の編成をもう一度見直してほしい。川村さんが結局中継ぎに戻って、先発ローテがグズグズになってしまってるようにおもいます。中継ぎは中継ぎで「こういう状況だから○○」という起用法が、悲しいかな、見えてきていない。必勝パターン構築にこだわる必要はないと思うけど、序盤にできつつあった那須野→ホセロ→クルーンという継投が、前二人の不調に伴って崩れてから、どうもぼんやりしている。川村さんと木塚以外は、ちょっとまだ信用できない。いや、昨日は木塚ですらストレートの四球を与えて、暗澹たる思いでスタジアムを満たしたのだった。ちょっと気負いすぎたかな。抑えてる試合でも、1本はクリーンヒットをスコーンと許してるのが気になる。けど、この程度で終わる選手ではないから。4月に比べて、防御率はだいぶ回復しました。今日も頼むよ、木塚。あとは…そのう、あれだ。だれか「大矢くん大矢くん、魔球を開発したんだけど」っていってあげてはくれまいか(元ネタ)。
牛田、秦、岸本、三橋、高崎…もっとベイスターズで投げてほしい、って思う若い投手はいるのですが、彼らはファームでどうしているのかなあ。岸本は先日土肥ちゃんにかわって昇格しておりますが、まだ出番はありません。
いや、いまちょっと、チーム自体のありようが、ぼんやりしてる。迷いなく勝ちきれた4月の疲れが、どっと出てきているようですね。仁志さん、尚典さんはとくに疲れや怪我で、調子を落としているように思います。こういうときに、フレッシュな人材が出てきてほしい。その点、昨日チーム唯一二安打を放ち、盗塁も決めた野中には、救われました。古巣のハムが相手だからなあ…勝ちたかったと思う。やっぱ悔しいな。
琢朗さんもブログでおっしゃってますが、どんなに雑な守備をしても、しょうもなく討ち取られても、勝てるときは勘所で必ずヒットが出るし、ミスがあっても、チーム全体でカバーして勝てる。逆に負けるときは、あっけない。しかし、原因や責任を追及しすぎて、木を見て森を見ずになってもよくないと思います。個人ががんばるのは大前提としても、チームとして何が出来るかが、いちばん大事。本当に、ちょっとしたきっかけで代わると思うんですが。
今日から舞台はスカイマークスタジアムに移り、オリックスと対決します。生まれ育った大阪に近いこの土地で、今度こそ金城がプロ通算1,000本安打を達成するか。いや、してほしいなあ。たとえ打撃の調子が悪くとも、現状、金城のいない外野守備は考えられません。鋭い感性と野性でもってガンガン打つバッターですから、一度ドツボに嵌ると長いのでしょうが…見せてくれ、見せてやれ、超スーパープレイを。男の意地は、神戸の風に乗っけてもいいと思いますよ。