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J1第7節 浦和レッズ対川崎フロンターレ:記録、それは破られるためにある

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自宅にて、テレビ観戦。
前半立ち上がりは浦和がスペースを作らずに川崎攻撃陣のよさをじわじわと殺し、ボールを奪取してからはすばやく前に展開する。少ない言葉で表現すると、スロー、スロー、クイッククイックであって、あれ、なんだかシャルウィ・ダンス?川崎は自陣に押し込まれて、暫く自分たちのサッカーが出来なかった。もともと、それほど器用に対応できるチームではないので、出来るだけ早いうちにイニシアティブを握って先制点をとりたいはず。でもそれはこの時点では、難しいように見えました。ビルドアップの鍵を握る谷口と中村憲剛も、早い時間帯にイエローカードを食らってしまったので、こりゃあガツガツいけんのではないかと。後になって、この見立てが甘かったことを痛感するわけですがね。いいかげんなものですよ、観客なんて。
この試合では、オフサイドの判定がけっこう厳しかったんです。それで、時間が経つにつれてワシントンがイライラしていき、精彩も欠いていきました。これが後々、ボディブローとなって利いていきました。結局前半は、両者がっぷり四つに組み合ったまま、0−0で終了。浦和のほうがボールをよくまわしていましたが、いかんせんシュートに精度を欠いていました。こういうときは、かえって主導権を握ってるほうが嫌な心境になるものですが、さて、彼らの胸中は。
あと、前半途中から浦和にしては守備が生易しくなったのも気になりました。もう一押し、ガツンと相手に体を寄せて、ボールを奪い取る。そんな強さがいつもより感じられません。田中マルクス闘莉王はたしかにいませんでしたが、代わりに入った堀之内も、怪我で出遅れたとはいえレギュラークラスのCB。あのいやらしい守備が、一人抜けただけでどうとでもなるもんなんでしょうか?簡単にそうなってしまうのは、チームとしてどうなんでしょうか。この辺、違和感。
先制点は、後半。森勇介にかわって左のアウトサイドに入った黒津勝が起点となりました。彼が勇敢にドリブルで突破していき、ペナルティエリアに向かってマイナス気味のパスを出します。それをエース・我那覇が倒れこみながらも流し込みました。浦和GK都築から見て、ちょうど浦和のDFがブラインドになってしまったようで、反応が遅れましたね。決してスマートなゴールではありませんでしたが、川崎のガチンコサッカーに似合う、たくましくも熱い一撃でした。
これで浦和も危機感が増すか…と思ったら、その7分後、川崎・マギヌンがあっけなく2点目を決めます。またしても左サイドから流れが出来ました。ジュニーニョが悠々と突破して、中央に向かってピンポイントのやさしいクロス。これをマギヌンがうまいこと合わせて決めました。マギヌンといえば、ガンバサポの殆どが複雑な感情を抱いてしまう相手…。しかしそれは別として、このゴールは評価せざるを得ないものですね。
その後、浦和は堀之内のゴールで1点差に詰め寄りますが、全員が浮き足立ったように軽い攻撃を繰り返します。前半から好セーブを見せていた川崎GK・川島永嗣のがんばりや、激しいあたりによって得俵ぎりぎりで相手をねじ伏せる川崎守備陣*1も、最後まで意地を見せました。
平常心の浦和攻撃陣ならどうにかなったかも…と思う場面もあります。しかし永井がピッチ上で行方不明になり、ワシントンも血の気が多すぎるという状況。手数は多いのですが、光明はすくない攻撃でした。
で、そのまま試合終了。2−1で川崎フロンターレが、埼玉スタジアムで26試合無敗を誇っていた浦和レッズに、土をつけました。これで、浦和は首位陥落です。
でもまあ、喜ぶのは早いというかセコイというか。まだ第7節です。ある程度上の位置をキープできていれば、夏ごろまで順位を気にすることはないんじゃないかと。ガンバだって、なかなかのがけっぷち状態ですからね。チームとしてのバイオリズムが微妙に上がらないまま、ここで負けてしまうと後々つらくなる。明日は、是が非でも勝ってほしいなあ…と、万博スタじゃなくてハマスタにいく人間は、勝手な戯言を申しております。
浦和にしても、ホームで圧倒的な勝率を誇る一方で、今季はアウェイの勝率がいまいち。彼らを縛っていた埼スタ神話が崩れ、すがるものもなくなればかえって身も心も軽くなってびしっとしまることもありえます。まだまだ、わかんないっす。記録なんて、所詮おまけであってマスコミの飯のネタでしかないのですから。
でも正直、浦和の記録をとめるのはガンバであってほしかったな。ま、しかたない。今日は川崎のがんばりに乾杯。

*1:正直相手に回すとけっこうどころでなく嫌です