うららかびより

家族のこと、趣味のこと、その他いろいろなこと

sayonara,sayonara

一日中うだうだごろごろしてました。そんなだめ人間でも家にいながらサッカーが見られるなんて、いい日です。実況が耳障りでも、許してしんぜよう。

3位決定戦:アルアハリ対クラブアメリカ

物議と熱狂を巻き起こした今年のクラブワールドカップもいよいよフィナーレ。3位決定戦では、アルアハリとクラブアメリカががっぷり四つの好試合のすえ、アフリカ年間最優秀選手と誉れ高きアブトレイカが2得点の活躍で、アルアハリに勝利を呼び込みました。派手な要素はあまり無かったけど、パワーバランスも志向するサッカーの相性もよかったようで、両クラブとも前の試合よりいいところが観られてよかった。特に驚いたのはアルアハリです。アフリカというと、ナイジェリアやカメルーンなどのように抜群の身体能力と悪魔的かつアクロバティックなサッカーで力押ししてくる印象がありましたが、アルアハリは組織的かつ実直に攻めてくる、個人的に高感度高いサッカーでしたね。日本のチームでも、取り込めるところが結構あったと思います。世界は広い。金曜日に「昔のように1しあいだけにすればいいのでは」なんて、罰当たりなことを書いて、申し訳なく思います…。

決勝戦:FCバルセロナSCインテルナシオナル

決勝戦は、最初から最後まで、FCバルセロナに「らしい」サッカーをさせずに押さえ込んだ、ラテンアメリカ代表・SCインテルナシオナルが勝利をおさめました。
ドリブル主体のスキルフルなサッカーで観客を楽しませる反面、組織の力でねじ伏せられてしまう強さともろさを併せ持つサッカー…古くからある南米サッカーのこうしたイメージも、今日のインテルナシオナルの戦いぶりを観ていると、そろそろ改めなきゃいけないみたいですね。タフとガッツ。そして我慢に我慢を重ねて相手を押さえ込める、確かな組織力。この2語に尽きるチームでした。さすがドゥンガの古巣です。
FCバルセロナは、前半いくつかあったチャンスを逃してしまったのが大きかった。
グジョンセンもデコも、さえないように見えましたが、彼ら自体の調子云々というよりも相対する相手によさを発揮するタイミングをほとんど消されてしまった解釈した方が、状況にあっているかもしれませんね。
世界最強にして、「銀河系」以上のスペクタクルを実現した華麗なる集団でも、無敵でなければ無敗でもいられない。ほんの一センチのボールのずれ、タイミングのずれが、その後の展開を大幅にずらしてしまうシビアさ。ピッチの上で巻き起こる酩酊と無常の織り成すあや。その果てにぱっくり分かれる敗者と勝者。私のような凡人は、その隙間に情緒と詩情を差し入れて、しっとりと試合の余韻に浸るしかないわけで。でも「最強」も「無敵」も、実は存在しないからこそ、ピッチの上に夢を描き続けていけるのだと思います。腕を伸ばせば届くかもしれない、やればできるかもしれない。そうした希望が、選手を一センチでも、一分一秒でも長く、走らせるんだと思います。
しかし思い起こせばトヨタカップって、こういう試合が多かったですね。時間とともに展開が硬直していく、観客にとっても選手にとっても厳しい消耗戦。或いは削りあい、つぶしあい。華麗な技の競演というよりは、「世界一というタイトルに挑む執念」を学ぶ大会でした。一番印象に残ってるトヨタカップは、93年かな。ACミランサンパウロFC。あのトニーニョ・セレーゾ氏もゴールを決めた試合です。はじめてまともに見た国際試合で、国立に90分間だけ満ち満ちた世界の空気を、肺いっぱいに吸い込みました。せめてキックオフ時間くらいは、あのときみたいに昼間にすれば、選手の体にとってもすこしはやさしいと思うんですけど。天皇杯でもナイトゲームなんてやらないのに、ほんときついですよね。とくに南半球から来た人たちは。
さっきインテルナシオナルの公式にアクセスしようとしたら、サーバがこんでてつながりませんでした(笑)。地球の反対側では、かなり喜びが爆発しているんでしょうね。おめでとう。さて、来年こそ日本のクラブがピッチに立てるでしょうか?日本代表の2チームには、がんばってほしいですね。