うららかびより

家族のこと、趣味のこと、その他いろいろなこと

餅はべとついたが、キャラバンは進む。

よく考えたらこれは太陽のイレブン対太陽王対決でもあったぞ、としょうもない事にきづいてみました。夜中にはやはりろくな事を考えないものですが、今のうちに書いておかないといろんな事を忘れそうなんで、灰色の脳細胞をもういっちょ酷使させてみます。
久々にメインスタンドに行きましたけど、コーナー付近の席だとちかすぎてかえってみ難いですよね。両スタンドのど真ん中か、ゴール裏に行ったほうが色々判ったかもしれないと残念な気持ちになりました。特に人が立ってしまうと、見えない…!戦術眼が心もとない人間が書いているものですし、かえってテレビ観戦のほうがよく見えたところもあるはず。参考程度でみてやってください。
以下、ダラダラ長くなってしまったのでたたみます。

前半

指定席の位置上、柏守備陣&ガンバ攻撃陣を中心にみる事になりました。
アラウージョが素晴らしい先制点(目の前で展開されたはずなのに、一瞬過ぎて覚えていません…お恥ずかしい)を決めるまでは、ガンバもそこそこボールを廻せていたし、寧ろ良い展開だったと思うんです。ところがこの後から、サイドの裏をつく柏側の作戦がボディブローとなって利き始め、光輝さんが上がれなくなってプレイエリアが下がりました。
この日の柏3バック(右から土屋征夫波戸康広薩川了洋)は、がちがちに追い込むマンマークではなく、むしろゾーンで守っている印象をうけました。ポジション上、大黒と土屋選手、アラと波戸選手、フェルと薩川選手による1対1の場面が多かったものの、状況に応じて2人、3人で行ったり。最初は薩川選手のマークをアラウージョがものともせずにクロスをあげる勇ましい場面もあったんですが、皮肉な事に先制点を境にして、少しづつ沈黙して行きます。ゴール前まで詰め寄るのだけれど、打った瞬間外れているなあとわかるシュートも、多かったなあ。それだけプレッシャーがきつかったということですが、フェルにせよ大黒にせよ、少しくらい外れてもとにかく手数を多くして、1点でも決めるというタイプなんで、機会そのものが奪われていくのは、痛かったように思います。
こういう展開で鍵を握るのは、遠藤と二川。はこの日、3バックの下と左サイドを同時にケアするような位置取りで、遠藤も橋本を後ろ目に残して前で張っている事が多かったです。しかし…ミドルシュートをもっと打って欲しかった。打てない状況もありましたが、3トップが絡め取られつつある状況で、その下から援護がビシバシこないと辛いです。
この柏3バックがきっちり3トップをつぶしまくることで攻撃を寸止めし、カウンターの時は徹底して両サイドの裏をつくようになりました。左の小林選手は前に上がるシーンが多かったですけれども、右は増田選手よりは8番のレイナウド選手が張り出して、ドリブルで仕掛ける事が多かったですね。玉田選手の同点弾は、彼のドリブル突破にCB陣が引っ張り出されたところへ中央の玉田選手が一瞬のマークのずれを突いて決めました。レイナウド選手は、左サイドにかなり張っていた印象。玉田選手は中央にいる事が多かったです。そして玉田選手は、ドリブルで仕掛ける場面が前より多くなっていたような。これもラモスコーチの指示でしょうかね。攻撃は玉田選手、レイナウド選手、クレーベル選手の3人でほとんどやっていました。両外国人選手は、後半32分と41分に交替するんですけれども、正直その時間帯にはガンバはもがいて攻めづかれたのか、動きが鈍くなっていました。
中立的な立場で見れば、交互に攻め合う拮抗した展開だったかもしれません。しかしガンバ的目線からみたら、上手く行っているようで美味しいところは押さえられている。サイドを突かれ続けることで、サイドチェンジやサイドを効果的に使った場面もなくなり、タテタテの単調なサッカーという枠に追い込まれ、はめ込まれてしまったままで、微妙にいやーなムードに包まれつつ前半終了。

後半

ガンバは決定的な対抗策を打ち出せず、後手後手になって柏主導で終わった印象があります。もちろんシュートはゼロじゃあないです。しかし、柏がよくやっている場面の方が頭に残っています。それは目の前にガンバ守備陣がいたからでしょうけどね。
光輝さんに代わって家長が登場。二川が右へ廻る事になりました。しかし前半トップ下と左をカバーするような形を取っていた二川が、右サイドに流れることで、かえって攻めの形がぼやけて、布陣が半端に。しわ寄せを食らって中盤がすこし開いてしまい、前半以上にそこを使われることになりました。二川自体、後半消えてしまいましたね…。攻めよりも守りに追われて、上下運動を繰り返していました。柏の選手は最後まで集中し、それに反比例するようにガンバは勢いを失い、鈍くなっていきました。結果論ですけど、このポジションチェンジが与えた影響もまた、大きかったと思います。最初は個人個人は悪くなかったのに、流れを分断されて滞って、個人技さえも通用しなくなっていったのです。

結局ラモス効果ってなんだったのよ

この試合について一言であらわすと、「特にラモスでなくても誰もが考える、ガンバ攻略の定石を、豊富な運動量と早い寄せでもって実現されたため、先制点ゲット以降はおおよそ主導権を握られ続けて負けてしまった」という感じです。なんだかラモス効果に騙されないぞーと思いつつも、一周廻ってだまされてしまった感じ。私個人は「ラモスが来た」という事実に囚われすぎて、「ラモスが来たからって日も浅いし、そんな簡単に変わるわけ無い」という時点で思考停止していました…恥ずかしいです。
とにかくこの日の柏レイソルは、

  1. 3トップをとめる
  2. カウンターの際は執拗にサイドの裏を狙う

という事について非常に徹底していました。寧ろ問題なのは、ガンバ側が「この3人を止められるわけが無い」「必ず何かやってくれる」と、非常に無策だったことではないかと思います。そこの心理的な虚をつかれてしまった上での敗戦だったせいか、試合後は悔しくて悔しくて、暫く立てませんでした。
冷静に考えれば誰もが思い至る策を、忠実にこなされて負けてしまったんです。優勝争いとは別に、一つの試合としてくやしいです。

それでも優勝争いは続く

実際問題として、まだ首位はガンバだし優勝はどちらにも決まっていません。しかし鹿島も、今日の柏と同じコンセプトで向かってくる可能性は高いです。ホームで負けなしとは言え、それはそれこれはこれ。あちらさんは4-0で派手に勝っているし、簡単には勝たせてもらえないでしょう。今日に限らず、ガンバは弱点をピンポイントで突いてくる相手に、無策なまま向かって敗れてしまうパターンが多い。そういう悪循環は、そろそろ断ち切るべきでしょう。でないといつまでたっても、強豪にはなれません。
鹿島もJ発足当初は、ゼロどころかマイナスの状況から、結果を出し続けてマスコミや世論に見せ付けて、今の地位を獲得しています。強豪の道も、一歩からですよ。今のまま失速してはまぐれで終ってしまう。ああ、やっぱりねなんていわれるのはつまりません。そういう期待は裏切る為に有るのです。
また抽象的な精神論におちてしまって申し訳ないですが、必ずややってくれると、私はどこまでも信じてます。もし「一生スタジアムにも近寄らず、専門誌も読まずサッカーと一切の関わりを絶てば、ガンバは優勝する」といわれれば、喜んでそうしますよ。それくらいガンバには勝ってほしい。タイトルを取って欲しいと思っています。
どうせ優勝チーム以外は、臍を噛むしかないのなら、ガンバ以外の人たちにとって死ぬほどつまらない結末を用意してあげてください。
さて、寝ますかね…。立っても跳ねてもいないのに、何故か膝がガクガクします。三連休残り2日は廃人となって過ごしましょうか(コメントは返します。お待たせしてしまってすみません)。
最後にとってつけたようでもうしわけありませんが、ルーカスさん、ご無事のようで良かったッス。今藤幸治さんの事を思い出して、いたたまれなくなりましたが…ゆっくり養生していただきたい。フォエ選手のことといい、サッカーで必要以上に人が傷ついたり、哀しい思いをするのは沢山ですからね。

おまけ

あのう…アラウージョがアップ時に、宮本が入場時にそれぞれソックスを膝のお皿の上までグイって上げてオリーブ少女状態だったので震えてしまいました…流行りでもあるのですか、ってこんな腐った目で見ている状態でもう、なにか間違いすぎてダメな気がするわたくしであります…。