本日のお買い上げと気になるもの
地元の本屋では売っていないので、今のうちにと思って、福井晴敏『終戦のローレライ』下巻を。戦争の陰惨さを描く時のトーン、この感じはけっして初めてではないぞと思ったら…ファーストガンダム(というか一連の富野作品?)のそれに似ているのだった。そういえば筆者は、ガンダム好きを公言してターンAのノベライズも出していたなあ。
最初は文体のリズムに慣れなかったけれど、『伊507』に折笠たちが合流する辺りから読んでいて止まらなくなってしまった。陰惨さも醜さ愚かさも硬質に、緻密に描きながら進んでいくストーリーの中で、軍人である彼らの人間くさいところをほのかに現す描写がするりと入り込むと、そのたびにウッと胸がつかえ、こみ上げてくるものがある。まだ上巻の3分の2を読んだだけでこの先どうなるかわからないけれど、大東亜戦争で日本がどういう道のりをたどっていくかを、歴史の上で知っているだけにジリジリするというか。最初は大海の上に浮かぶ木の葉みたいに周囲に翻弄されているだけで、意志を感じない折笠だったんだけれど、彼の発言に読んだ人間もそれを受けた登場人物も救われていることがあるなあ。
絹見艦長はキヌミじゃなくてマサミなんですな…。
覚え書き代わりにリンク。
映画版『ローレライ』公式サイト
今キャストを知ったよ…ピエール瀧は田口役なんだ、しぶいなあ。なかなかいい役どころ。堤真一は朝倉…!うひゃ、これは観に行かなくては…(ドキドキ)。ちょっと原作から受ける印象とは違うんだけど(風貌についてはなんとなくミッチーを想起させる描写があった)、堤真一なので万事オッケイとする(ワレながらイタイ…)。清永が佐藤隆太っていうのも驚いた…キャラ的に私が重ねていたのは内山だった(遠い目)(いや、でかいだの幅取るだの酸素沢山消費しているだの言われているものなので)。割と居ない人とかもチラホラ(フリッツとか)。どう脚色されてるんだろう。前売り券買っといたほうがいいだろうか。安く見られるし。カンフーハッスルも見たいのですが…。
あと、今日偶然みつけたこの本が気になって仕方ありません(笑)。なんで経済界から出てんだ(笑)。
- 作者: 武藤敬司
- 出版社/メーカー: 経済界
- 発売日: 2004/12
- メディア: 単行本
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気になるといえばこの本も。
- 作者: 牧田智之
- 出版社/メーカー: ピエブックス
- 発売日: 2004/12
- メディア: 単行本
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