うららかびより

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もうそんなキセツ、放熱のキセツ。

どんなに寒くてもある程度着込めば、それなりに我慢できるのが寒さでありますが、暑さと言うのは脱いでも脱いでもついには素っ裸になっても、全く涼しくならない。だから暑い季節は苦手です。日中仕事をしている時は、クーラーの利いた部屋で働けるから良いのですけれど、家ではそんな文明の利器はナッシング。折角お風呂に入っても、出るそばから肌がじっとり湿り気を帯びてくるのが分かります。今日は関東地方でも30度を越える真夏日でした。暫くはこの状態が続くようです。年々暑さに弱くなって来てる気がする私。…年の所為かしらん(汗)。

夏になると、外気の熱の他に、殊更人自体の熱に対してもいつもより敏感になってしまいます。学校がお休み期間の今、比較的通勤電車は空いておりますが(最寄り駅から、エウゼビオ駅(仮名)まで座れるなんて、例えようも無いくらい画期的!)それでも人がいないわけではなく。特に夜の帰宅ラッシュともなると、関西名物押し寿司とまでは行かないでも、握り寿司の折り詰め程度には詰まっているのです。ひと働きした後で、汗ばんだ体を車内に滑り込ませて、かそけき隙間に身をゆだねると、両側の人の放つ熱気が中華丼の餡かけのようにねっとりかつしっとりと、襲い掛かってきます。僅かながらの体臭も入り混じったそれは、他のキセツよりも確実にその持ち主の存在を増幅させ、ああ、隣の人も生きているのだなあと、いつも抱かない感覚に襲われるまでに至ります。でも、それは決して心地よいわけではなく。むしろ人当たりに近い、正直いたたまれない感情すら付随します。隣の人の存在が頭のうえから熱とともにのしかかってきそうです。

満員のサッカー場では、こんな事思わないのに。やはり満員電車の中と言うのは、霞のように儚いながらも一種独特な負の感情に満ちているようです。あたしもそういうの、撒き散らしてんのかしら。嫌だなあ。そういうわけで、まだ暑くなり始めて間もないのに、既に涼しくなる事を期待している、現金な私がおります。オフザボールの時に相手のエースを肉体的にも精神的にも削りまくるかつての本田泰人さんの如き手ごわい夏相手に、一寸バテがちです。