うららかびより

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遠藤はどこまでも遠藤

さて、たまにはガンバのことでも。昨夜のオマーン戦の記事、やはり得点した選手に焦点が行っている記事は多いですが、このサンスポの記事だけは、たとえ少しでも遠藤を乱しに出して取り上げていてうれしかったです。
途中でオシム継承路線→ドメスティックで実直な、花より実を取る岡田サッカーへと、大きく方向転換することとなった岡田ジャパンにおいて、それでも変わらなかったことの一つが、「中盤の軸は遠藤」ということ。私論ですが、ボランチはちょうどチームのへその下みたいなポジションで、ここに力を入れたり気を蓄えることが出来るかどうかが、チームの肝。そこに雰囲気作りに長けた選手を起用できるのはやはり、大きいと思います。
先日までは、鈴木啓太も相方として彼らしい気配りと闘志に満ちたプレイによって、大きく貢献していましたが、昨日の試合を観て、長谷部誠とのコンビがすばらしく、観ていて楽しかったです。他チームの選手ですから、あまりガンガン観てはいなかったのですが、ひょろっとした、いかにも司令塔っぽい線の細さが目立ったルーキーイヤーから、浦和レッズが強豪になる過程のうちに、意外にもすばらしきタフネスをもったボランチとなった彼。黙々と動き回って、相手の攻撃を種火の段階で消していくあたり、「ああ、ドイツでもいい感じで揉まれてんだなあ」と、思わず目を細めてしまいたくなるような風格がありました。遠藤も、やりやすかったんじゃないかなあと思います。
そしてもちろん、守備の中心は中澤。あとはFWの軸も定まれば、センターラインに一本背骨が通ってチームも締まるというものですが…大久保にしろ玉田にしろ、「誰かポストプレイヤーがいたほうが生きる」というタイプなので、巻、矢野、高原…あるいは未知なる誰かがこのポジションを獲得してくれればと思います。
日テレの中継でも、似たような言及がありましたが…遠藤の腰に巻きつけられた蜘蛛の糸が他のフィールドプレイヤーに結びついて、連動しているかのよう。そうして中心にさりげなく君臨しつつ、流れの発端となる漣をおこして大きな波のきっかけを作る遠藤の姿。この構造は、ガンバのそれに似ています。ガンバ以外でそうした彼の姿を見るのは、うれしいしすごく誇らしいことです。
オマーンとタイへの遠征は、並々ならぬ困難が待ち受けているでしょうが、いつも文句言わずに涼しいガチャピン顔でもって、どえらいことをやってのけてくれる遠藤が、何をしてくれるか。日本で楽しみにしてます。