うららかびより

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さよならさ 今日の日よ 昨日までの優しさよ

えー、ガンバ的にもいろいろありましたね、昨日。
ACLの組み合わせ抽選が終了し、去年"CHUNICHI DRAGONS"とマジ読みしてしまった"CHUNNUM DRAGONS"こと全南ドラゴンズと同じ組になったことをふしぎなめぐり合わせに思ったり。というか、単に私がオッチョコチョイなだけですわな。失礼しまし太。
あとはJリーグアウォーズにおいて、ベストイレブンに山口、遠藤、そしてバレーが選ばれました。チームとしても、名誉あるフェアプレー賞を受賞しています。しかしめでたいっちゃめでたいんですけど、サンスポのこの記事に載せられている部分を読むと、今シーズンに対する後悔が、さながらぽつんと落ちたインクの染みみたいににじんで見えるようで。「俺たちはこんなもんじゃない」という気持ちも、あると思います。それを来年、そして今も続く天皇杯を突き進むガソリンとしてくれればな、と思います。チームも、優しさやテクニックだけではない、いい意味で激しい一面を見せていただきたいですね。
「タフでなければ生きて行けない。優しくなれなければ生きている資格がない」。
かのフィリップ・マーロウによるやや手垢のついてる感もある名言ですけど、今のガンバには似つかわしい言葉のように思います。ちょうど入ってますしね、タフ(笑)。来年は優しいだけじゃないガンバも見せとくれ。
しかし、そんな喜びも吹っ飛ぶようなメテオストライクが、この日私の頭に襲い掛かろうとは。
彼は、相川と金城、そして多村の次に、私が横浜ベイスターズを観ようと思う理由を作った選手でした。応援歌のごとく虹のような弾道で、ベイファンの希望をつなぐホームランをスタンドに突き刺したかと思えば、ありえないくらいのドヘタクソエラーで、恐怖のずんどこにファンを叩き落す男。かれもまあ、ある意味人間パルプンテといえましょう。ただ、どんなに失敗しても、すねて打棒のキレが鈍っても、喫煙のアレやナニでたたかれても、バッターボックスに立てば彼は彼なりに一生懸命で、そこが憎めないところでした。
覚えているのは、去年の4月、神宮。ほんとうにしょうもないタイムリーエラーで、フラフラの立ち上がりだった先発の土肥ちゃんを、援護するどころか止めを刺して昇天させそうな失点。それをホームランで取り戻したかと思えば、「おめー学習機能を相模湾に落としてきちゃったのかよ」ってくらいのエラーをかましてドツボにハマってとっぴんシャン。しかしそれをまた、ホームランでチャラにしちゃうのだから、世の中わからないものです。結局、乱打戦になった挙句、ベイの勝利。一時ながらも、最下位を脱出したのでした。インタビューに答える観方なのか何なのかよくわからない彼を見て、あきれるやら、しびれるやら。思えば、そのときに惚れちゃったんです。そのわけのわからなさに。
結局その年の横浜は13試合、今年に至っては17試合見た私。その間なかなかレギュラーに定着できない彼でしたが、千葉マリンではランニングホームランを達成したり、盗塁狙いがみえみえながらも走塁に工夫をするようになったり。中根コーチとともにバッティングの改良に取り組み、上を目指すためにこつこつと自分なりの努力をしているようでした。フライも少しだけ、捕球がうまくなりました。
しかし、秋口以降、目に見えて出場機会は減っていきました。一軍クラスの選手が、この時期に使われないということは、来期の構想に入っておらずトレード要員と見られている可能性が高いのです。だから、覚悟はしていました。換わりに入ってくる大西も、前半戦元気よかったし、横浜にはいないタイプ。いい補強をしたと思います。頭では、わかっています。
でもそれでもやっぱり。気持ちがついていきません。たぶん、3日くらい心は泣いてると思います。今も、ふっと力を抜くと、涙があふれそうです。
バイバイ、古木克明。今までありがとう。今度会うとき、君は敵だ。哀しいけれど。