うららかびより

家族のこと、趣味のこと、その他いろいろなこと

音符の森に、深く潜れ

くるりのファンクラブの名前は「純情息子」(挨拶)!
ポイントカードの期限がのこり1週間となったので、千円割引の恩恵をこうむるべく、久々に途中下車してタワーレコードへ行ってきました。普段はけちけちしてアルバムしか買わないけれど、くるりの新しいシングル「JUBILEE」には心底参ってしまいました。有無を言わさずお買い上げ。

JUBILEE

JUBILEE

ウィーンでレコーディングしたというアルバム(6月27日発売)からの、先行シングル。べたな表現をあえて使うと、「深化」したわ。くるりは。
くるりの岸田、佐藤は私と同学年。そのせいか、彼らの作る曲から生まれる空気はとても居心地がよく、おちついて、たまに心をかき乱されて、でもいつもよくって戻ってきます。ふっと、思い出して取り出して、グルグルと何周も同じアルバムをかけてしまうんです。ヤンキーにもコギャルにも時代が合わないで、いざ就職って時には恐ろしいまでの氷河期で。悲しみや怒りを一旦、諦めというお札で閉じ込めて、手足をばたつかせて生きるためにもがいて、生きる道を見つけて、気がついたら三十路になってた。そんな世代だと思う。かれらも周りとのギャップに戸惑い、イラつき、心をかきむしるような音を出していた時期があったけれど。そういうものを乗り越えてきたからこその、やわらかさを今はもっていると思います。芯はぶれず、目線はしっかりと保ち、一粒一粒がはっきりした音を奏でてくるくるり。でもとろけるくらいにやわらかく、こころをつつんでくれる。帰れる家みたいな、そんな音楽です。

人はそれぞれのライフ 新しい場所を探して
でも君とは離ればなれ

陽が暮れて 見えなくなっても
手を振って 夜になっても

失ってしまったものは
いつの間にか 地図になって
新しい場所へ 誘ってゆく

Jubilee

歓びとは 誰かが去るかなしみを
胸に抱きながらあふれた
一粒の雫なんだろう

なんで僕は 戻らないんだろう

これを聴いていると思い出すのは、いつか、あの場所で裏切ってしまった、優しさ。つぶしてしまった、誰かの心。1グラムにも満たないささいな私欲や猜疑心のために、人の手を振り払って走り去ってしまった、あの日のこと。
悲しみと喜びのつづれ織りみたいな日々の果て、それでも結局私は変わることなく、毎日起きるたびに、自分がくるっていないことを知り、やすっぽい安息を得る。寝ている間に、息が止まっていればいいなんて、思っていたころもあったのにね。そして、低血圧な頭をゆすって、会社に向かうのだ。
失ってしまったものほど、思い出のオブラートに包まれて清められ、後悔の念を浴びてきらきらと輝くものだ。しかし、それを食べて生きることは出来ない。残念ながら。
出来ることといえばせめて、この荒れ狂う後悔を背負って、歩いていくことくらい。死ぬまでにたくさんの埃や垢や塵芥を落とすのだとしても、これは、墓までもっていこう。
戯言はこのくらいにして、アルバムが本当に楽しみ。

ワルツを踊れ Tanz Walzer

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