生後147日:まだまだ続くよ、戦場のボーイズ・ライフ
今年に入ってから、なかなか気持ちに余裕が持てなくて、少しブログから遠ざかっていた。TwitterやInstagramには書けるものの、まとまった文章を残しておきたい…と身構えてしまうと、どうもだめだ。もうちょい気楽に書けたら、と思う。
魂子の乳歯は2本目まで順調に抜けて、3本目がぐらぐらし始めている。抜けるのも時間の問題だろう。小学校の入学説明会でいろいろと圧倒され、慌てて準備をすすめている。入ったから一安心じゃない、新しい挑戦の始まりだ。共働きだからとご近所付き合いの無さがいまになって仇となり、登校班も下校班も、知り合いが一人もいない。授業中に疲れて寝てしまう子がいるので、9時までには寝ましょうと言われて、震え上がっている。保育園って、恵まれていたなあと思う。カーチャンもピカピカの一年生、がんばろう。
そして、ピーくん。4月以降も引き続き、病院にいることになりそうだ。お鼻に付けた呼吸器の離脱練習を毎日行っているが、持続時間には相変わらずむらがある。ゆっくりながらも成長し、体が大きくなってきたのは喜ばしい。しかし小さな体の割にはどっしり大きな心臓もまた、少し大きくなった。薬が1種類減った*1けれど、病状は良くなるわけではなく、やはり少しずつ悪くなっている。ちょっとゆるやかに、だいぶ柔らかに、かなり確実に、違っていくだろう…なんて、ミッシェルの「世界の終わり」の歌詞が頭をよぎる。
もうすぐ5ヶ月だけれど、腰はおろか首もすわる兆しは無い。たまににやっとするのは微笑みなのかなあ…そんな感じ。でも、お腹の中にいるときからずっと、病気や痛みにつき合っていたこの子は、病弱で弱々しいどころか、相当にたくましい。嫌なときははっきり泣くし、どんなにカンカンに怒っていても、お風呂の気持ちよさにはいつも負けて寝てしまう。ご機嫌なときは、目をかっと見開いておしゃべりをする。一所懸命、生きている。訳も分からずに生かされているのではなく、その日その日を全力で生きている。
とは言え、いつか、近い将来この子を見送るという運命は変わらないだろう。昨日ピーくんは、生後147日を迎えた。この日は、ピーくんより少し早く生まれて先日短い生涯を終えた18トリソミーの男の子が、ご家族に見送られてお空に帰った。その時間、彼が迷わず天に着けるよう、ピーくんと二人でNICUの窓から空を見ていた。同じ病気という戦場で戦ってるお友達が、次々に倒れていく。そのたびに命のバトンを託されて、それをいつか誰かに託す日も来るだろう。その時がいつ来るのかは、誰にも、本人にさえもわからない。だから一日一日をコツコツと、精一杯一緒に生きようと思う。やれることをやれるだけ。無理はしない。そのちいさな成長を見逃さず、ずっと覚えていけるように、目は逸らさない。自分はピーくんのセコンドなのだと思って、共に歩むのだ。育児休業も延長手続きを始めたし、とことん付き合う所存。
*1:無呼吸発作に効く無水カフェインを止めた