うららかびより

家族のこと、趣味のこと、その他いろいろなこと

いっしゅうかん

6月10日

ほぼ仕事をしてた記憶しかないのだけど、脳みそをレモン絞り器にかけるようにムギュっとしてみると、どうやら仕事帰りに上野のヨドバシカメラで新しいケータイを物色していたようだ。実はauからドコモへ乗り換えるつもりです。最近ネット回りのつながり具合が急激に悪くなったのと、新規格がらみでどうやらヤバイらしい、という話を聞いたので。なんせバリ3なのにつながらない、などということをezwebは平気でやってのける。そこにしびれる!憧れるゥ…わけないだろうが。松下電器マニア(うちの家電製品は9割松下)の母親に育てられ、ガンバ大阪なるチームを応援している人間ならあっさりPと思いきや、数ある端末の中で一番魅かれたのはF906iでした。7月に買い換える予定。

6月11日

7月12日、1泊2日で観戦すべくANAの「旅作」で往復飛行機+宿の自由組み合わせ旅行を予約。なじみの宿は相場よりちょっと宿泊料が高めだったけど、それでも朝食込み+指定時間外の追加フライト料金を足したプランで27,900円。うわ、びっくり。どうせだからと久々に、大阪在住の高校時代からの友人に連絡を取って会うことにしました。人付き合いが猛烈に悪いうえに、人生がアレに荒れていた時期があった私は、高校・大学時代の友人が気がついたらそれぞれ一人しか残ってないんですけどね…たまに会うと、会えることだけでも喜んでくれる。もしタイムスリップできるなら、昔の私に言いたい。「お前に人が寄り付かないのは、周りが分かってくれないんじゃなくて、単にお前がつまらん頭でっかちで性格ブスのクソ女だからだ。顔でも洗って来い、バーカ」と。「人に好きになってほしかったら、まず人を好きになれ」と、“ROOKIES”で川藤先生が新庄慶に言ってたじゃないか。あの頃の私は(今も、かも知れないが)、与えられたタスクを平均以上にこなせていれば、誰かから好かれると思っていた本当の阿呆で、その実、人に対するリスペクトが欠けていて平気でできない人を見下していた。それが透けて見えていたから、すかれなかったというだけ。勉強なんて、世の中に数あるスキルのひとつでしかないのに、なまじ努力しないでもそこそこ好成績が取れているだけで、安い全能感に浸っていたのだ。要するに、一言で言うと、アホや。今はそれが、よく分かる。
ただ、こぼれたミルクに泣いてる暇があったら、どんなにクソでも、死ぬまでは自分の人生に何かを積み上げて生きたい。それが結果として、誰かを喜ばせたり誰かの役に立つなら、幸せなことだ。クソでも、死ぬまでは生を全うする。それが、生まれてきたことに対して通せる、唯一の義理だと思う。
また、この日は5月17日の件でJからのお裁きが下った。制裁金1,000万円という、実に重い結果。ことの大きさを考えると、無観客試合などといったこれ以上の厳罰があってもおかしくないなと思っていたのだけれど…。ただ、罰を受けたら終わりという問題ではない。大事なのはむしろ「これから」なのだ。いままでのことはなくならない。しっかり悪いものは悪いと受け止め、浮つかず、大事にこれからの日々を積み上げていくことが、大事なのだ。フロントが、試合後の喜びの儀式、通称・ワニナレナニワを自主規制する方針を固めたのは、世間に対してけじめの姿勢をきっちり示したという意味でも、大いに意義あるものだったと思う。それに対してがたがた言う権利は私にはない。
人のうわさは七十五日というが、悲しいかな悪い記憶ほど、人の心にはしっかり定着していくものだ。こうした「みそぎ」の儀式を重ねて、いい思い出や印象を積み上げていくしか、ないのだと思う。そして私たちが浦和やFC東京のサポーターを「サポーター」として丸ごとで観るのと同じで、ガンバサポはガンバサポとして観られる。ガンバサポである以上「私は関係ない」ともいえなくなっちゃうわけ。正直、優勝して「強豪」呼ばわりされるようになってから、調子に乗ってたところは私もある。試合やってるのは選手なのにね。しかし相手あってのサッカーであり、応援。競い合う上で、厳しい物言いをやりあうこともあるだろうが、相手が居てこそってことは忘れたくない。傍から観ていて醜い罵詈雑言のキャッチボールにしか見えないと、悲しいしむなしいし、選手に、そしてサッカーに申し訳ないから。
さて、襟元正して、また全身全霊で楽しんでいきましょうか。

6月12日

定時で仕事をぶっちぎって、国立でU23日本代表対U23カメルーン代表戦を観戦。両青山、水野、チュンソンなどをベンチにおいて始まったこの試合、前半から明らかにテストモード。ただ、森本のようにピッと最終ラインから抜け出してボール受けて前向いて仕事してナンボ、という選手は、まず天才的なパサーと熟練のコンビネーションが必要で、いまさら召集して投入してもきついんじゃないかなという感想しか抱けなかった。谷口とのコンビができているとは言いがたいし、実際きつかった。ホーム側で見ていたということもあり、前半目立っていたのは吉田(名古屋)と森重(大分)。このチームは、守備に関してはなかなかいいもの持ってる人がそろってきてる。後は…ゲームを動かし、大きなうねりを作る人間と、ポストプレイヤー、いわゆる電柱がいない。
いや、居ないわけではなく厳密には居る、もしくは居たのだが。前者は梶山、後者は平山。梶山はもうすこしエゴを出して周りを使っているところが見たい。そして平山。このチームは最初から平山の覚醒待ち状態だった。反町監督もよく待ったと思う。しかし煮え切らないまま、むけそうでむけないままの彼。まず結果を求める世間からの風当たりも強くなる。反町監督は仕方なく彼をはずして新しいスタイルを模索してきたわけだけど…うまくいってるとはおもえない。パス交換のスピードはあがったけど、前線でボールが落ち着かないとかえって単調になる。パス交換は、そもそもなんのためか?点を取るため、そのための過程でしかないのだ。目的ではない。それが、まわすためだけのパス交換になってしまうことも多々あった。先日国立で、平山のハットトリックを見ていただけに、もどかしい。もう少し早くこういうことやってくれてたらなー。
自ら作った、あるいは周りが作った厚い殻を破れそうで破れずにもがいている彼ら。なにか劇的な負荷がかかったら、なにくそっと殻も含めてそれを吹っ飛ばしてくれそうな気もする彼ら。思えば、この年頃はサッカーやってなくても、周りが描く像と自分の内面とのギャップに戸惑い、もがく頃。ぶっちぎるか?だましだまし中庸に生きていくか?そうした分岐点に立たされる頃。それがどうなっていくのか見たくて、私はアテネの頃から、五輪代表の試合に足を運んでるんだな…と帰り道ふと思った。と書くとかっこいいが、単に若者がもがいてるのを見たい変態なだけです。すみませんすみません。

6月13日

健康診断から帰ってきてから唐突に体調が悪くなって、もう仕事にならなかった。定時でぶっちぎって帰ってきた。「早く仕事終わってクレー」とこんなに願ったのも久しぶり。試験が終わってから、張り詰めていたものが切れて、それでもなんとなく気持ちが休まらなかったけど、久々に体の力を抜いてダラダラ。「西洋骨董洋菓子店」が文庫化されていたので、三点セットを大人買いしてダラダラと読む。面白いけどこの原作をよく月9にしようと思ったな…。さすがにあれやこれ、アレンジされてましたけどね。

面白いものは、問答無用で面白いってことだね。

6月14日

新宿へ。「味噌次郎」にて珠玉の味を堪能した後、映画「アフタースクール」を鑑賞。このトリックを、映画でもやっちゃうかー!という新鮮な驚きと、爽快な騙され感。元N大助教授のあのお方の某シリーズを思い出す。この手のトリックは伊坂幸太郎も割と多用しているけれど、描写の中にヒントを絶妙にちら見せしているあたり、あのお方の感覚に近かった。
お涙頂戴の感動よりも、素直な感心。これが先に立った。何気ない台詞の中にしっとりと心に響く一言もあり、物語の全体をふんわりとした「いいたいこと」のヴェールで包んでいる辺りに、作り手の良心を感じた。教条的なメッセージを直接的に人に言わせることもできただろうけど、それだと強すぎて見る側の想像の余地をそいでしまうし、第一リアリティに欠けるから。
それから、観に行った映画館のすぐ近くが思いっきり映ったのが面白かった。もう一度みたいけれど、映画館に行くよりはDVDで一人でくつろぎながら観たい気もする。
その後、歌舞伎町界隈をぷらぷらして、夕ご飯を食べるために駅まで戻っていたら、小柄のおじさんにすれ違う。なんとそれは、アラーキーだった!彼の写真指南本を2冊ばかり持って、お起きに勉強させてもらったのを思い出す。写真がうまくなるように、拝んでおけばよかった(笑)。

運命じゃない人 [DVD]

運命じゃない人 [DVD]

内田監督の「運命じゃない人」も観てみたくなりました。
W杯予選のタイ戦は、そういうわけでまったく見られなかったので、おめでとうくらいしか思えないな。本当の修羅場はここから。

ながくなっちゃったけど、そんなこんなで。
もうすぐ夏ですなあ。