うららかびより

家族のこと、趣味のこと、その他いろいろなこと

今日のおとりおき

舌の根も乾かぬうちから、つらつらっと書いている厚顔無恥ぶり。お恥ずかしい。でも4月になるといろいろと新しい文物を摂取したくなる自分のミーハーぶりに脱帽すると同時に、普通っぽくてほっとする。俗物万歳。消費生活を通じてしか刺激を得られないというのも悲しいので、もうちょっとひとりで一から何かやってみたいなあとも思うのだけど。

GAME/Perfume

ただいま巷を席巻しているテクノポップなかわいこちゃんたち。前々から気になっていたんだけど、ちょうど楽天のポイントが溜まったので新しいアルバムを買ってみることにした。4月16日発売。つか中田ヤスタカが知らん間にめちゃめちゃ有名になっててびびってしまいました。

GAME(DVD付) 【初回限定盤】

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これは「ポリリズム」。CMでも流れているから有名かな。マニアックになりすぎず、大衆にこびへつらいすぎず、実に良く出来ている。おもしろい。

実験4号/伊坂幸太郎山下敦弘

この題名から一発で、The ピーズを思い浮かべる人は果たして、どれだけいるだろうか。「ピーズ?ビーズじゃないの?」なんて寝言言った奴は速攻で消えろ。

そういえば、昔から、なぜか周りと違う方向の趣味ばかり追求していた。相手に合わせるのもしんどいけど、相手が私に合わせてくれることを強要するのはそれ以上に、相手にとってしんどいことだったろう。だからできなかった。そして一人でいるのが好きだというよりも、好きにならなければならなかった。でもそれが不幸とは思わない。ひとの顔色ばかりを伺って、ついには好きなものを好きだといえなくなるほうが、もっと不幸だ。
http://jp.youtube.com/watch?v=qnIBgpaPcbA
(リンク先、音が出ます。ご注意のほど)
中の下くらいのギリギリビンボーでないような生活をおくるうだつの上がらない、うまくいってんだかいってないんだかわからない、時々死にたくなるけどそれでも死なないうちは生きているつもりの、ワカモノ。The ピーズは徹底してそうしたわかものの情けなさやヘタレ感、日常そしてそれでも不思議と失われない(言葉にするととたんにいんちきくさくなるのだけど)やさしさを、描いてきた。それは傍から見ていてたとえ価値の見出せないものだとしても、生きてる本人の体温、いきている証そのもの。それは時々きらきらと輝いて、そんじょそこらのハーレクインよりもどうしようもなく涙腺を刺激する。その中でも「実験4号」は最高傑作のひとつだと思う。

http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/jikken4go/
その「実験4号」をモチーフにして、小説家・伊坂幸太郎(「死神の精度」「チルドレン」)と映画監督・山下敦弘(「リンダリンダリンダ」「天然コケッコー」)がそれぞれ作品を作った。それがDVD+本という変則的なパッケージングをほどこされて、今回講談社から発売される。それを知ったとき喜びのあまりぶるっと身震いして、衝動的に楽天ブックスでぽちっていた。アマゾンでは検索してもなぜか出てこない。
そういえば山下敦弘って、1976年生まれで私と同級生だった。「リンダリンダリンダ」のあの雰囲気が、やけに近しい感じに思えたのは、だからだったのか。
私がThe ピーズで一番好きな曲は、実はほかにあって、それがこの「生きのばし」。

くさくさする月曜日の朝、通勤途中に聴いてる。世の中の半分はいんちきとねたみと虚栄で出来てるのかもしれないけど、裏を返せばその半分はそうじゃない。だったらせめて、そうじゃないものに有ったときにそれと分かるように、感覚だけは研いでおきたい。
30過ぎたら、ロックンロールとは決別するものだと勝手に思っていたけれど、どうやらそうでもないらしい。ユースカルチャーに片足突っ込んだままで、どこにどう転がっていくのだろう。
ま、いいか。転がればその方向が「前向き」になるし、進めばどこかに辿り着くのだろう。
どうなってしまうのか、自分でも楽しみにしながら、今日も転がる。