うららかびより

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いけ好かないけど美しい、認めざるを得ない

働いたり、買ってわずか半月の新しいブーツに穴があいてへこんだりしたら、あっという間に1週間が過ぎてしまったわけで。今日はだらーり昼間で寝て、クラブワールドカップを見つつ、AOQLOの整理や保守をしていました。
イタリアのサッカーは好きじゃない。勝負ってのは負けないためじゃなくて、勝つためにするものじゃない?私は浦和サポじゃないけど、準決勝でのあの始終彼らを舐めきっていたサッカー、アレには腹が立った。研究してたくせに、前半はまったくそぶりを見せず「真剣な練習試合」みたいなノリで、彼らをなぶったミラン。後半、ほんとはもっと点を取れただろうに、ジラルディーノがまた、怠慢。そりゃさげられるっつの。それでも隙を突いて軽く取った1点を、余技のように軽くしたたかに守りきって。彼らはずっと、相手を見下していた。少し性質は違うけれど、かつてヴェルディ川崎ジュビロ磐田鹿島アントラーズ横浜F・マリノスあたりにボコボコにされて、帰りみちやネットで知らない相手サポに嫌味を言われて「ちきしょうこいつら、ハリセンでぶん殴ってやりたい」とむかむかしていた、あの日のことを思い出しましたっけね。
そんな風な心象でもって臨んだ人間でも、認めざるを得ない。今日のACミランは学ぶところが多く、かっこよく、そして端正なサッカーをしていた。ピルロはちょっとイッセー尾形に似てるけど、パスのエレガントなこと。「浦和もよくやってたね」なんていいやがった憎たらしいカカは、顔に似合わずドライに相手DFを罠にはめる。そして私がこのチームで唯一好きなピッポはやはりかっこよく、ゴールを決めれば若いころから変わらずに迷惑なくらいの喜びようだった。無味乾燥でカラカラに乾いてこの上ない、荒涼としたカテナチオ社会に咲く、艶めいたあだ花。イタリアのFWは、やっぱりどいつもこいつもセクシィだ。トッティは、あほーだけど。1976年9月27日はアホの日なんです、きっと。
でもやっぱりいけすかないので、いつかガンバが彼らを本気に…いや、それだけじゃなくて思いっきり鼻血でロッソネロがロッソロッソこんにちは状態になるくらい、ボコボコにして欲しいです。ステキなジャイアントキリングでね。私がばーさまになって死ぬまでに、一度くらいはね。
ガンバも日本のサッカーも、まだ未熟。それは裏を返せば成長痛を伴いながらバキバキと伸びていけるってこと。もちろん努力と積み重ねは必要で、簡単なことじゃない。でも私は、そのみずみずしい成長を、見つめていけると信じてる。それは、ある意味枯れちまった欧州のサッカーにはない輝き。彼らとは違ったオリジナルのスタイルに成長できるという可能性は、さながらピッカピカのランドセルみたいに、希望がパンパンにつまってるように私には見える。「日本のサッカーは、欧州よりレベルが低いからつまらない」なんて、誰の寝言?まだまだ私はサッカーで楽しめる。それはとんでもなく、幸せだと思います。
そうとも、お楽しみはこれからなのだ。