うららかびより

家族のこと、趣味のこと、その他いろいろなこと

9.11が終わる

とりあえず私の周りの世界では、なんのへんてつもなく、淡々と24時間が過ぎていった。淡々とし過ぎて、飛行機がビルに突っ込んだ瞬間の映像も記憶の彼方…でもなかった。ちょっと記憶のスイッチに力を込めれば、すんなりと鮮やかに蘇ったのだった。
あの瞬間から世界にはまっていたいくつかのたがの一つが外れ、地獄の釜の蓋がいくらかずれたのだ。最初はほんの数ミリだったかもしれないずれが、今や目に見えて顕著になってきてる。目の前の世界はいつの間にか、そこにあるはずだった、約束された軌道から外れて、どこかしらないところに向かいつつある。新宿も渋谷も、行くたびに少しずつ気持ち悪くなってく。街が能面みたいな顔で溢れかえっているようで。それでも、そんな時代でも、とにかく時代の流れについて行かないと、糸の切れた凧のようになりやしないかという恐れがあるのも事実で。振り落とされないように、すがりつく。それでも近い将来、私の小さな世界にも嵐がくるかもしれない。そのとき私は、何が出来るだろうか。
これから先、どんなに逼迫しても、好きなものや人を守れるくらいの力だけは持ちたいと思う。