うららかびより

家族のこと、趣味のこと、その他いろいろなこと

Shall we ダンス?

虎児と竜二には悪いけど、今宵はこちらがテレビ放映されてたので、懐かしくて観ていました。夢中になれること、大好きなことがあるだけで、気持ちは変わるし世界の見え方も違ってくるものです。それと寄り添うことが常態になると、その特別性をとかく忘れがちなものですけど。この映画はとても淡々とした筋立てで、大事件は起こらないし、強烈にメッセージを訴えてくるわけでもありません。それでも胸が熱くなるのは、軽い気持ちでダンス教室に通い出した杉山さんがダンスそのものに没頭していくさまに、観客それぞれがそれぞれの形で、「好きなことを見つけた時の瑞々しかったきもち」をシンクロさせてゆけるところにあるのでしょうね。
世界は下らないと切り捨ててしまえば、それでみんな終わっちゃう。でも見え方が変わればまだまだ捨てたもんじゃない。丁度10年前、高校最後の春休みに劇場で観たときと同じどきどきを、三十路間際でまた感じてしまいました(笑)。いい映画は何年経っても古びません。テクノロジーがどんなに進歩しても、人の心の働きは普遍のものだからですね。
私の大事なものは、人から比べたら少なかったりちっぽけだったりするのかもしれない。でもずっと大事に守ってゆきたいです。